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【WING VOICE】Vol.9 ボーム&メルシエがダミアーニグループへ|リシュモン離脱で今後どう変わる?

TomoharuIshibashi

時計業界で、かなり気になるニュースがありました。

 

ボーム&メルシエ〖BAUME & MERCIER〗が、長年所属してきたリシュモングループを離れ、イタリアのダミアーニグループ傘下に入ることが正式に決まりました。

2026年1月に両社が売却について合意し、その後手続きが進められ、2026年7月1日にダミアーニグループによる100%取得が完了しています。

個人的には、最初にこのニュースを見た時、

「ボーム&メルシエがリシュモンを離れるのか。」

と少し驚きました。

カルティエ、IWC、パネライ、ジャガー・ルクルト、ヴァシュロン・コンスタンタン、ピアジェなど、数多くの名門ブランドを抱えるリシュモングループに長く所属してきたブランドなので、時計好きの方にとっても、

「ボーム&メルシエ=リシュモン」

というイメージはかなり強かったと思います。

ただ、今回の移籍を少し違った角度から見てみると、

ボーム&メルシエにとって、意外と面白い転機になるかもしれません。

今回は、なぜリシュモンを離れたのか、ダミアーニグループとはどんな会社なのか、そして今後ボーム&メルシエがどう変わっていく可能性があるのか、時計店の目線で考えてみたいと思います。

 

 

 

まず、ボーム&メルシエとはどんなブランド?

1830年創業、約200年の歴史を持つスイスブランド

ボーム&メルシエの歴史は1830年まで遡ります。

スイス・ジュラ地方でルイ=ヴィクトール・ボームとセレスタン・ボーム兄弟によって始まり、その後1918年に現在の[Baume & Mercier]へとつながっていった、約200年近い歴史を持つスイスの時計ブランドです。

現在は、

リビエラ
クリフトン
ハンプトン
クラシマ

など、幅広いコレクションを展開しています。

WING|ボーム&メルシエ商品一覧

個人的にボーム&メルシエの面白さは、ものすごく尖った高級時計を作るというより、

「ちゃんとしたスイス時計を、現実的な価格帯で楽しめる。」

という立ち位置にあると思っています。

高級時計としての歴史はしっかりある。

デザインも上品。

でも、必要以上にブランドを主張しすぎない。

派手さよりも「時計そのものをちゃんと楽しみたい」という方に合うブランドです。

ボーマティックという大きな強み

そして近年のボーム&メルシエを語る上で外せないのが、

[Baumatic(ボーマティック)]。

自社製ムーブメントで、モデルによっては約120時間、つまり5日間のパワーリザーブを備えています。

実際にWINGで現在取り扱っている[リビエラ ボーマティック 10720]も、120時間のパワーリザーブを持つモデルです。

WING|リビエラ ボーマティック 10720を見る

派手さはないけれど、時計をちゃんと知っている人が見ると、

「これ、結構いいよね。」

となる。

ボーム&メルシエは、そんなブランドだと思います。

 

 

 

新しいオーナー、ダミアーニグループとは?

 

 

ジュエリーだけの会社ではありません

ダミアーニという名前を聞くと、時計よりジュエリーを思い浮かべる方の方が多いと思います。

1924年にイタリア・ヴァレンツァで創業したダミアーニは、現在も創業家が経営するラグジュアリーグループです。

DAMIANIを中心に、

Salvini
Bliss
Calderoni

といったジュエリーブランドを展開し、さらにムラーノガラスで知られるVENINI、高級時計・ジュエリーを扱うマルチブランドリテーラーRoccaも傘下に持っています。

つまり今回、

「ジュエリー会社が突然、時計ブランドを買った。」

という単純な話ではありません。

ダミアーニグループは、すでに高級時計の販売という分野にもかなり深く関わっています。

特にRoccaはイタリアで高級時計とジュエリーを扱う有力リテーラーで、時計市場そのものへの理解もある。

そう考えると、今回の買収はそこまで突拍子もない話ではないんですよね。

 

 

なぜリシュモンはボーム&メルシエを手放したのか?

ここは、やっぱり一番気になります

リシュモンには非常に強いブランドが揃っています。

カルティエ。

IWC。

パネライ。

ジャガー・ルクルト。

ヴァシュロン・コンスタンタン。

ピアジェ。

その中でボーム&メルシエは、比較的手の届きやすい価格帯を中心に展開してきました。

ここからはあくまで私個人の見方ですが、これだけ強いブランドがグループ内に揃っていると、どうしても各ブランドへの経営資源の配分という問題は出てくると思います。

一方、ダミアーニグループから見ると状況は逆です。

ボーム&メルシエは、グループの中で明確に、

「本格スイス時計を担う主役」

になれるブランドです。

つまり、

リシュモンでは数ある時計ブランドの一つだったボーム&メルシエが、ダミアーニでは時計部門の中心になれる可能性がある。

個人的には、ここが今回一番面白いところだと思っています。

ダミアーニグループ自身も今回の買収について、ボーム&メルシエの長期的なポテンシャルを引き出し、世界的な存在感をさらに高めていく方針を示しています。

個人的には、悪い話ではないと思っています

ブランドが大きなグループを離れると、

「大丈夫なの?」

と思う方もいるかもしれません。

でも時計業界を見ていると、

大きなグループに所属している=必ずブランドにとって一番良い

とは限りません。

むしろ、そのブランドを重要視してくれるオーナーのもとに移ったことで、商品開発やマーケティングが活発になるケースもあります。

ボーム&メルシエには、

リビエラ。

ハンプトン。

クリフトン。

そしてボーマティック。

ブランドを育てていく材料は、すでにかなり揃っています。

あとはダミアーニグループが、それをどう見せていくか。

ここはかなり楽しみです。

 

 

今後、ボーム&メルシエはどう変わる?

明日から突然変わるわけではありません

現時点では、ブランドの商品やコレクションが急に大きく変わるという発表はありません。

今回の移行を円滑に進めるため、リシュモン側も一定期間オペレーション面で支援することになっています。

ですので、

「ダミアーニグループになったから、明日から全部変わる。」

という話ではありません。

ただ、数年単位で見ると、

商品構成。

価格戦略。

ブティック展開。

マーケティング。

ブランドの見せ方。

こうした部分は少しずつ変わってくる可能性があります。

ジュエリーとの相性にも期待

特にダミアーニは、ジュエリーに非常に強いグループです。

個人的には、今後レディースウォッチやジュエリーウォッチの分野で、新しい展開が出てきても面白いと思っています。

実際、WINGで現在扱っているリビエラにも、ダイヤモンドを使ったレディースモデルがあります。

WING|リビエラ 10677を見る

ダミアーニが持っているジュエリーのノウハウと、ボーム&メルシエの時計作り。

この2つが今後どうつながっていくのかは、かなり気になります。

 

 

そして、やっぱり注目したいのが「リビエラ」

1973年から続く、ボーム&メルシエの代表作

リビエラは1973年に誕生した、ボーム&メルシエを代表するコレクションです。

特徴は何といっても、

12角形のベゼル。

一目見てリビエラだと分かる、非常に強いデザインを持っています。

今の時計市場では、ラグジュアリースポーツウォッチの人気が非常に高い。

そう考えると、このリビエラはまだまだ伸びる余地があるコレクションだと思っています。

WINGでも現在、さまざまなリビエラを取り扱っています。

WING|ボーム&メルシエ リビエラを見る

例えば[リビエラ ボーマティック 10720]は39mmのケースに120時間パワーリザーブ。

[リビエラ 10827]は41mmのクロノグラフ。

さらに世界73本限定の[リビエラ フライバック 10828]まであります。

リビエラ ボーマティック 10720

リビエラ クロノグラフ 10827

リビエラ フライバック 10828

こうしてラインナップを見ると、リビエラというコレクション自体がかなり面白くなってきているのが分かります。

ダミアーニグループが、このアイコンをこれからどう育てていくのか。

時計屋としては、かなり注目しています。

 

 

約200年の歴史に、新しい章が始まります

1830年から続くボーム&メルシエ。

長く所属してきたリシュモングループを離れ、2026年からダミアーニグループへ。

ブランドにとっては、かなり大きな転換点です。

ただ個人的には、

「リシュモンから外れた。」

という見方より、

「ダミアーニグループの中で、ボーム&メルシエがどれだけ主役になれるのか。」

というところに注目したいと思っています。

歴史もある。

代表作もある。

ムーブメントもある。

時計ブランドとして必要なものは、すでにかなり揃っています。

あとは、この新しい環境でどうブランドを育てていくのか。

数年後に振り返った時、

「あのダミアーニへの移籍が転機だったね。」

となる可能性も十分あると思います。

ボーム&メルシエのこれから、かなり楽しみです。

 

 

ボーム&メルシエをWINGで見る

今回のニュースをきっかけに、

「ボーム&メルシエって、実際どんな時計なんだろう?」

と思った方は、ぜひ一度実物を見てみてください。

ボーマティックの実用性や、リビエラの12角形ケース、クリフトンの上品さなど、写真だけでは分からない魅力がかなりあります。

WING|ボーム&メルシエ商品一覧

気になるモデルがございましたら、ぜひWING店頭でもスタッフまでお気軽にご相談ください。

 

 

 

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